解決事例1
2022年03月11日
息子が銀行から事業資金を借入れた際、高齢の母親が連帯保証と担保を提供したことの無効が争われた事例
長男が,銀行から,事業資金を借入れた際,高齢の母親を連帯保証人として母親のマンションに抵当権を設定しました。その後,長男が破産したので,銀行が母親に保証債務の履行及びマンションの抵当権の実行をしてきました。
これに対し,広島地方裁判所に連帯保証契約の無効を理由に抵当権の実行の停止を求め,さらに債務不存在確認訴訟を提起したところ,勝訴判決を得てマンションを確保することができました。
事例のポイント
銀行は,母親から保証契約書・委任状を取っていたが,高齢(当時91歳)であったため,保証意思並びに判断能力の有無が争われました。
☆広島高等裁判所・平成28年12月1日判決
「認知症により要介護三の認定を受けた高齢者が締結した根抵当権設定契約につき、意思能力がなく無効とされた事例」として判例時報2334号120頁掲載。